Ubuntu のりかえ日記 - (0) さらばWindows (大袈裟)

昔話

メイン使用のデスクトップPCにWindowsとデュアルブートする形でLinuxを導入するという事は昔からやっていた。ん10年前からうちのPCのハードディスクの片隅には何らかのLinuxディストリビューションが存在していた。これは趣味でやっていたことで、苦労してインストール・運用していたものだ。苦労することは時間のムダのようにも思えるが楽しいものでもある。苦労するポイントとして主に2点あったと思う。

  • インストール時のパーティション管理問題

 かつてはディスクのどこにどのようにインストールするかをある程度人間が管理・設定しなければならなかった。ここを失敗してしまい、ブート時に思ったようにOSを認識してくれないとかWindowsが起動できなくなってしまったりとか良からぬ事態が発生しがちだった。特に、ハードディスクの規格やパーティション管理ツールの仕組みが変わって泥沼にハマることが多かった。

  • パッケージ依存関係問題

 Linuxをクリーンインストールしても使っている内に導入したパッケージ間の依存関係がおかしくなり修復に莫大な時間が掛かることは良くあった。あるパッケージは、特に規模の大きいものほど、他の多くのパッケージを使用して作られている。そして参照されたパッケージもまた他のパッケージを利用して作られており・・・、という複雑な依存関係をもつ。そしていつの日かパッケージ管理コマンドが吐き出す「依存関係が整合できない」ようなエラーを見て天を仰ぐことになる。これは主にアップデートを放置しすぎてパッケージの変更差分が蓄積すると発生しがちであるため放置した自分も悪いのだが。

 これらの問題が発生すると、AIが無い時代には勘と必死にWeb検索して玉石混合の関連情報を見つけ修復していた(AIを使っても玉石混合には違いないが桁違いに手間がかからなくなった)。月日は流れ、主にツールの自動化が進歩して、このような修行の如き苦労をすることもなくなったような気がする。少なくともUbuntuのようなディストリビューションを選んでいればOSの導入自体で苦労した覚えはない。

Linuxはメイン使用にならず

 Linuxは色々な面で使いやすくなっていった。それでも常用するOSとはならなかった。ある種の作業はLinuxのコマンドラインからスクリプトを一括実行することで圧倒的に楽に処理ができる。しかし常日頃そういう作業をするわけではないので必要なときにだけ起動した。たまに気まぐれでLinuxをメインで使おうと決心をしても長続きはせず、何でもできるWindowsにどうしても戻ってしまうのだった。

 PC周辺の環境も変わって、人とのコミュニケーションはスマホで対応するようになり、多くのサービスはwebブラウザ上で行えるようになった今、PCを起動しているほとんどの時間はWebブラウジングを行っているのであり、よりLinuxで事足りるという状況になっている。

 自分にとって残った障壁は「ゲームができない」という一点だった。MS OFFICEや他のソフトも使ってはいるので一点というのは大げさで、三点くらいか。

Windowsが使えなくなる!?

 長年Windowsをメイン使用してきたが、ついにそれを見限る日が来た。いや、こちらが見限られた。Windows10が2025年10月14をもってサポート終了となり、次のWindows11のハードウェア要件を、長年パーツを更新しながら使ってきた自作デクストップPCでは満たせなくなった。Intel Core iプロセッサの第7世代。ネットワーク時代のセキュリティ保護のための命令を持たないという理由で切り捨て対象になっていた。

 20年、30年前のPC性能は発展途上で、ゲームや動画編集のようなマシン性能ありきの用途でなくとも、より快適なPC環境を求めて買い替えを行う動機になっていた。しかし10年前のCore iプロセッサは普段使いのPCとして体感的には十分な性能を持っており買い替えの動機に直結しない。新しいシステムに乗り換える場合、マザーボードから総とっかえになるが、そんな出費をしている余裕はないのである。さて困った。。

Windows10サポート終了

 この状況で考えらることはいくつかある。
 1. いよいよLinuxを普段使いにする
 2. Windows11を非公式の方法でPCにインストールする
 3. Windows11対応の中古のノートPCを買って必要な場合にはこれを使う。

 Windows10のサポート終了を前に、1.と2.を同時実行した。Windows11のインストール自体はスムーズに行えた。クリーンインストールして環境も軽くなった。当然、HDDレコーダーの録画番組を見るWindows専用アプリやSTEAM(ゲーム)の動作は問題ない。これらの用途以外はUbuntuを使う!と考えたものの、やっぱりWindowsを主軸に使うようになってしまったのであった。。

 しかし、PCにガタが来ているのかなんなのか、Windows11が頻繁にフリーズするようになった。ブルースクリーンなどのメッセージが出るでもなく、突然画面の全てが止まり反応しなくなるような現象。メモリスキャンすると多少のエラーが出て修復すると暫く調子良く動いていたがまたすぐに発症した(調子良く見えたのはたまたまだったらしい)。こういう状況から徐々にUbuntuをメインで使用するようになっていった。

Linuxは使える

 まず、なんとなく抱いていたLinuxのイメージには以下のようなものがあり乗り換えるには致命的と考えていた。しかしこれらがいつ頃改善されたのか、とっくにそうだったのかも知れないが、誤解であることがすぐに分かった。誤解というか、単なる無知というか。

  1. WEBブラウザ経由でまともなサイトにはアクセスできた試しがなかった。例えば、ネット銀行のサービスにログインできないとか、動画サービスをちゃんと観れないとか
  2. ゲーム(STEAM)のゲームは一部しか動作しない。Linux対応のゲームがいくつかリリースされていた気がする。
  3. Windowsのソフトは当然まともに動かない。仮想環境にWindowsを入れることも考えていない。

 1.は、webブラウザ経由で日常使っている主なサービスの利用に問題なかった。dアニメとか見れないんじゃないかと思っていたが、普通に視聴できた。いつの時代の認識を引きずっていたのだろう(笑)。

 そして、2.のゲームについては特に重要だったが、ほとんど問題ないレベルでゲーム(STEAM)は動作すると分かった。Linux対応ゲームが増えたということではなく、Windows用のゲームが違和感なく動くという状況になっている。3.と絡むが、valveが開発したprotonという仕組みが動的なWindows→Linux変換を担っており多くのゲームが動くのである。驚いた!変換というと遅延がついたりモッサリしそうなイメージもあるがそういう懸念も必要なかった。手持ちのライブラリ内の目ぼしいタイトルはほとんど起動した。古いゲームの中に動かないものがいくつかあったが、protonのバージョンなどを詰めれば動く可能性はあるし、動かなければ動かないで諦めはつく。

 3. は、wineというツールが、特に近年Windows用ソフトを高精度で動かせるようになってきており驚くほどよく対応している。古いWindowsバージョンに対応したソフトもインストール可能で、逆に最新のWindowsより互換性が高いような状況になっている。未練がましく所持していたWindowsXP時代のソフトをインストールして楽しむことができた。自分は導入していないが、MS Officeも普通にインストール可能というのがChat GPTの説明だった。ただし、ワンクリックで導入できるほど至れり尽せりではなく、頑張ってインストールする必要があるかも知れない。例えば、古いソフトは文字化け対応が必要になるだろう。

 加えて、Windowsからのデータ移行はとても簡単である。データの整理という事を考えなければ、Windowsで使っていたデータディクスはそのまま接続しておけば良い。ディスクは自動的にマウントされてそのまま中のデータも特に意識することなく利用することができる。便利すぎる。かつては、FATやNTFSをマウントするコマンドを導入しファイルを壊さないようにライト操作には気を遣っていたような時もあった。

Linuxではどうにもならない

 それでも駄目なケースはあり、LANでの映像配信系の対応は全滅と思われ、Windwosに頼る必要がある。

 LAN内のハードディスクレコーダに録画した番組を見るために「PC TV PLUS」というソフトを日常的に使いたいのだがLinuxでは動作しない。DTCP-IPとかDRMというワードが伴う作業はできない。また、各種映像配信サービスの再生解像度にも影響があるようで、4Kの再生は不可、1080pも場合によっては720pのHD画質に落ちて再生されるらしい。らしい、というのは自分のモニタは1080pなので4Kは確認できないし、720pになっているとしてもいつも全く気付かずに視聴している(さすがにこれは気づきそうなのでそういう画質劣化は起こっていないと思われる)。また、BDの再生もできないようだ。PCで円盤メディアを再生する習慣がないのでこのデメリットも意識していなかった。

 Windowsの方がGUIの操作感覚が滑らかで使いやすいと感じるが、やれることには大差ないため移行するには問題はない。Windowsのバージョンが変わっただけで「Windows10を使い続けます」というような人がいるが、当然のことながら、そういう適応力のない人にとっては全く移行不可能なほどの違いはある。

さらばWindows

 何だかんだでUbuntuを常用するようになった。今やデスクトップPCでWindowsを起動することはなくなった。STEAMにもアクセスしてポチポチしている。実用面で全く問題ない。

 とはいえ、上記のようなどうしようもないケースもあり完全におさらば出来ないのが実際のところではある。その対処も含めて中古のノートPCを購入した。滅多に使わないのだがいざと言うときには役立つだろう。